花咲徳栄から東洋大夜間へ|偏差値35の陸上部員が指定校推薦を勝ち取るまで

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花咲徳栄から東洋大夜間へ|偏差値35の陸上部員が指定校推薦を勝ち取るまで

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偏差値35、本当にもう本当に

苦笑いしながらそう話す蛭田公輔さんは、高校時代を陸上競技部に全力で捧げた。朝6時に起床してジムへ行き、午後は部活、夜はまたトレーニング。そのサイクルを繰り返す中で、勉強に割ける時間はほとんどなく、英語はほぼゼロからのスタートだった。

そんな蛭田さんが高校3年生のとき、スポーツ推薦という選択肢を断り、選んだのは東洋大学国際学部イブニングコース(夜間)への指定校推薦という道だった。第一志望は学習院大学経済学部。しかし「昼間に学びたくない、外れたルートを行きたい」という信念が、蛭田さんを夜間大学という一般的でない選択へと向かわせた。

この記事では、偏差値35から評定を維持して指定校推薦を獲得した勉強法、スポーツ推薦を断った理由と志望理由書に正直を書くことの意味、そして合格後に電気・水道・ガスが止まる極貧インターン生活を経て月商600万円の学生起業家になるまでのストーリーを、蛭田さん自身の言葉とともに紹介する。部活と勉強の両立に悩む高校生にとって、「外れたルート」の可能性が見えてくるはずだ。

この記事でわかること

  • 花咲徳栄高校から東洋大学指定校推薦に合格するまでのリアルなストーリー
  • 偏差値35の陸上部員が評定を維持して指定校推薦枠を獲得した勉強法
  • スポーツ推薦を断り夜間大学を選んだ理由と志望理由書の書き方
  • 指定校推薦合格後に学生起業で月商600万円を達成するまでの挑戦

こんな人におすすめ

  • 部活と勉強を両立しながら指定校推薦を目指している高校生
  • 偏差値が低くても指定校推薦で合格できるか悩んでいる受験生
  • 夜間大学やスポーツ推薦以外の進路選択肢を検討している高校生・保護者
  • 大学在学中に起業・インターンに挑戦したい学生

合格のポイント

自分のキャリア目標から進路を逆算した

「経営者になる」という目標から逆算し、夜間大学で昼間に実務経験を積むという独自の進路を設計した。

隙間時間だけに集中した効率的な勉強法

電車・風呂・車内の隙間時間のみで英単語帳を1冊丸暗記し、部活に影響を出さずに評定とB判定を獲得した。

志望理由書に正直な言葉を書いた

「昼間に学びたくない、外れたルートを行きたい」という本音を志望理由書に記載し、明確な志望動機として評価された。

スポーツ推薦より長期的な自己投資を選んだ

全国区レベルの陸上実績でスポーツ推薦の打診を断り、勉強の6年間を活かせる指定校推薦を戦略的に選択した。

ー合格者プロフィールー

項目内容
氏名蛭田 公輔
氏名(ひらがな)ひるた こうすけ
合格大学・学部東洋大学 国際学部 イブニングコース(夜間)
入試方式指定校推薦
出身高校(正式名称)花咲徳栄高等学校(埼玉県加須市)
出身校の文理区分文系
部活陸上競技部(県入賞・関東大会出場)
推薦対策開始時期高校3年から
併願総合型選抜+学校推薦型選抜
塾の利用なし
英検取得状況英検2級
主な活動陸上競技部(関東大会出場・県入賞)・指定校推薦対策・隙間時間勉強法
受験対策評定平均維持・英単語帳1冊丸暗記・模試B判定取得・担任サポートによる志望理由書作成
現在の状況東洋大学在学中・3つのインターン掛け持ち・法人設立(40名・月商600〜700万円)

花咲徳栄高校で陸上競技に全力投球
——部活と勉強を両立した高校3年間の背景

甲子園で名を馳せた野球部を持つ花咲徳栄高等学校は、埼玉県加須市に位置する私立高校だ。蛭田さんは一般入試でこの学校に入学し、陸上競技部の門を叩いた。中学時代は市大会で目立つ程度だったが、全国区の選手が集まる強豪校に飛び込んだことで、県入賞・関東大会出場という実績を掴み取っていく。

高校生活のスケジュールは、今振り返っても過密だったと蛭田さんは言う。朝6時に起床してジムへ向かい、8時からは朝練、授業を終えると部活、そして夜練という流れが毎日繰り返された。「全身全霊でやるしかなかった」という言葉が、その生活の密度を物語っている。陸上競技は他の競技と比べて大会の回数が多く、短期間に複数の試合が組まれる。定期テストと大会が重なることも多く、「深夜まで勉強すると翌日のタイムに影響する。じゃあもう寝ちゃおう、というのが正直なところでした」と蛭田さんは苦笑する。

朝6時起床・ジム・夜練習——陸上漬けだった高校生活のリアル

蛭田さんの1日は、太陽が昇るより早く始まっていた。ジムでのウォームアップに始まり、学校での授業、放課後の部活、そして夜のトレーニング。学校の二学期制による定期考査は年4回あり、試験期間中は競技との両立が特に困難を極めた。「みんな頭がよくなかったから、優秀な子のノートを借りるという文化もなかった。自分でどうにかするしかない環境でした」。

その中で蛭田さんを支えていたのは、陸上そのものへの純粋な執着だった。「自己ベストを0.01秒更新した時の快感がすごい」。コンマ一秒を削り取るために積み重ねる練習と、数字として現れる成長。その感覚が、蛭田さんの中に「自己資本を成長させることの気持ちよさ」として刻み込まれていった。この感覚はのちに起業の世界でも同じように現れることになる——結果を数字で見ることの面白さとして。

父親の言葉と「夜間大学」という発見
——経営者を目指す原点と進路選択の転機

蛭田さんが大学進学について真剣に考え始めたのは、高校3年生の前半だった。その頃、中学時代に父から言われた言葉が突然リアルに響いてきた。

「陸上で4年間走ったタイムで給料が決まるなら毎日走るでしょ。でも卒業したらみんな仕事で稼ぐのに、大学4年間誰も仕事してない」

父は都市開発・商業デベロッパーを経営するビジネスマンだ。中学時代に最初にその言葉を聞いたとき、蛭田さんの反応は「何言ってんの?香ばしいな」というものだった。しかし高校3年生になり、将来のキャリアを考え始めた頃、その言葉がじわりと腑に落ちてきた。大学は何のために行くのか。卒業後に仕事で稼ぐための4年間なら、大学でも仕事に向けた動きをすべきではないか——。

「昼間に学びたくない、外れたルートを行きたい」
——夜間大学を選んだ理由

進路を調べる中で蛭田さんは、YouTubeで大学別の平均年収を確認した。「あんまり変わらないんですよ、実は。トップ校とそれ以外でも300万円くらいの差で。じゃあ安パイで指定校でいい、という結論になりました」。学歴よりも「何をやるか」という考え方が、この時期に固まっていった。

そして蛭田さんは「夜間大学」という選択肢に出会う。昼間は社会人と同じ環境で働き、夜に大学で学ぶというライフスタイルだ。第一志望の学習院大学に夜間部がないと知り、東洋大学国際学部イブニングコースの指定校推薦枠の存在を確認した。スポーツ推薦の打診もあったが、「せっかく6年間勉強してきたのに、スポーツ系の枠だけというのは違う」と感じていた蛭田さんには、この選択肢がすっきりと腑に落ちた。両親は最初「夜間で大丈夫なのか」と反対したが、「学費が昼間の半分」という事実を説明して納得させた。

偏差値35からの挑戦——指定校推薦を勝ち取るための逆境と受験戦略

「偏差値35、本当にもう本当に」という言葉が示す通り、蛭田さんの学力スタートラインは厳しいものだった。英語に至っては「本当に何も分からなかった」レベルで、単語を見ても意味が全くわからない状態からのスタートだった。

高校3年生で指定校推薦を目指すと決めたとき、まず立ちはだかった壁が「評定平均の維持」だった。指定校推薦において評定は最も重要な基準の一つであり、高校1年生からの全科目の成績が対象となる。陸上競技で消耗したコンディションの中で、テスト期間に照準を合わせて結果を出し続けることは、想像以上に困難を極めた。「深夜まで勉強して次の日のタイムが落ちることを考えると、もう寝てしまおうという判断になる。でも寝てばかりでは評定が落ちる」。その矛盾と向き合い続けた日々だった。

さらに担任教師からは「模試でB判定を取れないと指定校は難しい」という条件も突きつけられた。偏差値35の状態からB判定を取るという要求は、蛭田さんにとってかなりのプレッシャーだったという。「頑張りきれる気がしないから総合型選抜は選ばなかった」と語る蛭田さんだが、指定校推薦に絞った以上は、その条件をクリアするしかなかった。英単語帳1冊を丸暗記——隙間時間だけで勉強した受験戦略の全貌

蛭田さんが編み出した勉強法は、シンプルかつ徹底したものだった。「隙間時間だけめっちゃ勉強して、それ以外の時間で勉強はしなかった」。電車での移動中、風呂に浸かりながら、車の中——そのすべての隙間時間を英単語の暗記に充てた。英単語帳1冊を繰り返し見続け、全単語を丸暗記するまで続けた。

部活に影響を出さない範囲で、集中できる短時間に全力を投じる。この方法が功を奏し、最終的に模試でB判定を取得することに成功した。5教科の偏差値は35から55へと20ポイント近く伸びた。

志望理由書では、蛭田さんらしい正直さが光った。「昼間に学びたくない、外れたルートを行きたい」——そのままの言葉を書いた。夜間大学を選ぶ明確な理由、昼間に実践的な経験を積みたいという意欲、経営者を目指すという将来ビジョン。担任教師のサポートを受けながら、自分の言葉で志望動機を整理していった。

指定校推薦の合格と夜間大学生活
——想像と違ったキャンパスライフ、そして3つのインターンへ

東洋大学国際学部イブニングコースへの指定校推薦合格の知らせが届いたとき、蛭田さんの気持ちは達成感よりも「ここからが本番だ」という感覚に近かったという。夜間大学の学生生活は、想像していたキャンパスライフとは少し違うものだった。同世代の学生が6〜7割ほどで、残りは社会人。昼間の友人たちと時間帯が合わず、一緒に行動することが難しい。「想像していたにぎやかな大学生活とは違うな、とは感じました」。

しかし蛭田さんはその違和感に沈んでいなかった。「昼間に学びたくない、外れたルートを行きたい」という自分の言葉通り、昼間の時間を実務に使うことを迷いなく選んだ。3つのインターンの掛け持ちが始まった。イベント企画・運営、芸能マネージャー・営業、人材系——それぞれまったく異なる業界での実務経験だ。

電気・水道・ガスが止まった下積み1年間——極貧インターン時代の全記録

インターン初年度の現実は、想像を超えた過酷なものだった。公共料金をすべて支払えなくなり、電気・水道・ガスが停止した。毎日追いかけてくる督促の連絡。外食に行っても財布の中身が足りず、友達がいるラーメン屋でも自分だけ替え玉しか注文できない日々が続いた。

「電気、水道、ガス全部止まって、毎日ラーメンの替え玉しか頼まない」。その状況を語る蛭田さんの口調には、不思議と悲壮感がなかった。「やめたいとは思わなかった」というのが、その時期の偽らざる本音だ。陸上で0.01秒を積み上げてきた経験が、結果が出るまで続ける忍耐力として生きていたのかもしれない。単位取得にも苦しみ留年が確定するという逆境も重なったが、それでも前進することをやめなかった。

月収150万円・40名組織
——陸上少年が学生起業家になるまでの挑戦と成果

下積み期間を経て、蛭田さんに転機が訪れた。芸能事務所への営業インターンで、「何回やっても成約が取れる」という感覚をつかんだのだ。ある月、はじめて月収150万円という数字が手元に残った。極貧生活から180度の転換だった。

イベント企画・運営の分野では、クラブイベントの代表として大学生を束ね、売上が数千万円規模にまで成長した。朝5時まで経営者や学生たちとネットワークを築き、事業のノウハウを身体で覚えていく日々。人材系インターンで得たスキルは、後に法人設立の土台となった。

大学在学中に法人を設立した蛭田さんは、現在40名のメンバーをマネジメントし、キャリア支援・営業代行・中国向けインバウンド事業を手がける組織として月商600〜700万円の規模にまで成長させている。陸上で0.01秒を積み上げてきた「自己資本を成長させることの気持ちよさ」が、今度はビジネスの数字という形で現れている。「どうせうまくいくだろうなと思っていた」——その根拠のない自信が、一つひとつの挑戦を後押しした。

合格後のビジョンと受験生へのメッセージ
——「自分のキャリアから逆算せよ」

蛭田さんが将来目標として掲げるのは、「関わるメンバーが不自由なく生活できる経済圏を作ること」だ。中国やインドといった海外市場への展開も視野に入れており、学生時代に積み上げた実務経験を基盤として、父が経営者として示してくれた姿を自分の手で体現しようとしている。「尊敬している人と目指しているところの着地が父親だった」——その言葉に、蛭田さんのキャリア設計の原点が凝縮されている。

受験生や保護者へのメッセージを問うと、蛭田さんは明確に答えた。「高校選びも大学選びも就職も全部、自分のキャリアの第一歩。自分がどうなりたいのかから逆算していくと、意外と大学受験ってそんなにガッツリ頑張らなくてもいいという結論にたどり着くかもしれない」。これは怠けることを勧めているのではない。目標から逆算して、本当に必要な努力にだけ全力を投じることの大切さを伝えている言葉だ。

挑戦への姿勢については、こう続ける。「怖がらないで何かを踏み出してみる勇気と信念、この二軸だけあればうまくいく」。英語が話せなくても海外に行けばなんとかなる、分からなくても興味があるならとりあえずやってみる——そのマインドセットが、蛭田さんを偏差値35の陸上少年から月商600万円の学生起業家へと変えてきた原動力だ。指定校推薦という「外れたルート」を選んだことへの後悔はない。「僕は夜間でよかったと思う」。その言葉が、すべてを語っている。

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上林山 大吉

塾長

京都大学 経済学部 経済経営学科卒
東大寺学園高等学校卒。
総合型選抜(AO入試)にて京都大学経済学部に現役合格。
高校時代は生徒会長として学校運営に携わる。
知性を競う全国放送のクイズ番組「Qさま!!」出演。

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